アポカリプスの砦【2巻】ネタバレ！ゾンビの塔が出現！その先端には…？！

ゾンビvs.不良!!

監獄を舞台に災厄が最悪を食む!!

――関東中の不良が集まる更生施設・松嵐（しょうらん）学園に、無実の罪で収監された前田義明（まえだ・よしあき）。

監内に突如現れたのは死してなお歩き、人を喰らうゾンビだった……！

悪夢のような世界で、不良達のサバイバルが始まる!!

戦慄のパニック・ホラー!!!

前巻のあらすじ

無実の罪で無期刑を言い渡され、松嵐学園の4号室に入れられた前田義明（16歳）。

その頃、世間では、人が人に咬まれるという事件が多数発生していた。

前田も、目の前で刑務官がゾンビのような男性に咬み殺され、
その後、同じくゾンビのような状態に変貌して襲い掛かってくる様を目撃する。

ルームメイトの吉岡正文（18歳）、岩倉剛（17歳）、山野井満（ニックネームはノイマン。17歳）とともに屋上に逃げた前田だったが、すぐに屋上にもゾンビが侵入。

吉岡、岩倉、ノイマンの連係プレーによって倒すことができたものの、学園内には既に複数のゾンビが侵入してきていた。

前田は家族の安否が気がかりで電話したが、途中で切れてしまい、動揺する。

吉岡の「直接会いに行っちゃわね？」の一言で、前田、吉岡、岩倉、ノイマンの4人は園内にあった車を運転し、街へ飛び出すが、街の中はゾンビだらけ。

前田の家族もゾンビになってしまっていた。

しかし、落ち込む間もなく、4人の目の前にゾンビでできた塔のようなものが現れて―――。

アポカリプスの砦【2巻】ネタバレ！

街での攻防

ゾンビの塔の出現に驚く4人。

しかも、ゾンビの塔はゆっくりと移動していた。

異様な光景に、「バックだバック！！」「わかってんよ」と、慌てて逃げようとするノイマンと吉岡。

しかし、前田は車のドアを開け、外に出て、「お前等…一体何なんだよチキショオオオ」と叫ぶ。

ノイマンの銃を持ち出して、相打ちの覚悟でゾンビの塔に向ける。

前田に反応したのか、塔の先端部分が、凄まじい速度で前田の目の前に移動してくる。

血だらけのゾンビでできた塔の先端には、裸で白髪・長髪の男性（？）が座っていた。

男性（？）の黒目の中には、さらに3つの眼球があった。

前田が男性（？）に向かって引き金を引くと、弾が命中し、男性（？）は血を流して前のめりに倒れた。

同時に、ゾンビの塔もバラバラに崩れる。

その様子を見て、「終わった…」と助手席に引き返す前田だったが、運転席の吉岡は前田の後ろを凝視する。

先ほどまで塔を構成していたゾンビたちが、前田に襲い掛かろうとしていた。

前田の側のドアが開いたまま、アクセルを踏み込む吉岡。

後ろを確認した岩倉は、走って追いかけてくるゾンビたちを見て、「奴等…走れたのか」と驚く。

吉岡もサイドミラーと、車の速度メーター（時速60km）を確認して、ゾンビたちの信じられないスピードに、表情が強張る。

人間離れしたスピードや、恐怖感がないことを武器に、命を惜しまず、横から上から車にぶつかってくるゾンビたち。

銃で撃とうにも弾がなくなってしまう。

その場は吉岡の運転技術により、何とか回避したものの、想定外の事態に戻ることを決める一行だった。

謎の生命体

場面は変わり、前田に銃で撃たれた男性（？）の傷口を、ゾンビたちが舌で舐めて治癒していた。

相打ちを覚悟し、銃を構えて前田が言った言葉、「タダで死ぬと思うなよ」を、「…ただ…でしぬとぉ…もうな…よ」と何度も反芻する男性（？）。

学園のボス

学園では、6号室室長の一ツ兜清春が園長室に陣取り、指揮していた。

4人が戻ってきたと聞いて、中に入れるよう指示する。

正門では複数の青年が待機しており、4人の乗った車と一緒に入ってきたゾンビたちの数を確認して、学園に侵入する前に撃退する。

車から出てきた4人の顔には、衝撃と疲労が滲み出ていた。

身体検査をしようと近づいてきた青年に頭突きし、「外にはまともな人間なんてひとりもイネーよ」「俺達ゃもう終わりなんだよ！！」と叫ぶ吉岡。

しかし、一ツ兜が呼んでいることを知らされた途端、吉岡の表情は硬直。

吉岡だけでなく、岩倉にもノイマンにも緊張が走る。

園長室で、一ツ兜は吉岡たちに外からの助けが期待できないことを確認し、学園内の状況を一通り穏やかに話した。

そして、みんなが死に物狂いで戦っていた中、4人は逃げていたと言い、「お前らにゃここで出て行ってもらう」と笑顔で話す。

吉岡は後ろ手に隠し持っていたナイフを出そうとしたが、出す前に一ツ兜に止められてしまう。

「お前じゃあ俺に勝てねーよ…」「俺ぁ…2秒先の未来が見える」と言う一ツ兜に、「わかったわかった」と言いながら、2本目のナイフを出そうとする吉岡。

だが、これも止められてしまい、一ツ兜に思い切り松葉杖で殴られてしまう。

岩倉は、一ツ兜の仲間にナイフを突きつけられ、動かないように言われたが、ナイフを突きつける手をひねり上げたことで、スタンガンにより床に倒れてしまう。

吉岡と岩倉がそれぞれ殴られ続けている様を見て、「僕のせいだ…」と呆然とする前田。

そして、「やめろおおおお」と、近くにあった一ツ兜の松葉杖を握り、岩倉を殴っていた一ツ兜の仲間の頭部を思い切り殴る。

しかし、すぐに一ツ兜に殴り返される。

前田に全員の目が向き、空気が凍り付く。

とっさにノイマンが、壁に貼ってある地図の、自衛隊駐屯地がある箇所に向かってナイフを投げて刺し、そこから銃器類を奪ってくる、と言った。

ノイマンの発言に、一ツ兜は「いいだろう」と言ったが、車を使わないという条件を出した。

4人は、バットのような簡単な武器のみを持ち、外に出発する。

再び外へ

道路にはゾンビがうろうろしているので、ノイマンは、電柱間のワイヤーを伝って木に移動する方法を提案する。

ただし、人が乗っても切れない保証はできない。

前田は、自責の念からか、自分が最初にやると言う。

ワイヤーから落ちそうになりながらも、何とか木に飛び移れた前田だったが、1体のゾンビに見つかる。

他のゾンビたちに見つかる前に自分が片付けなければと、前田は木から降りてゾンビに必死に攻撃したが、持っていた武器を折られてしまう。

そこから何とか逃げてゴミ箱に隠れ、ゾンビが蓋を開けた瞬間に、ゴミ箱の中にあった割りばしで耳を刺す作戦を考える。

そして蓋が開き、割り箸を握りしめて前田が立ち上がると、吉岡たちが既に先ほどのゾンビを片付けて立っていた。

4人は、ホームセンターのようなところへ行き、銃やバイクなどを調達する。

そして、次のホームセンターへ移り、武器になりそうなものなどを捜していると、入り口の方にはいつの間にかゾンビたちが集まっており―――。

アポカリプスの砦【2巻】ネタバレ！感想

2巻の見どころは、何と言っても、1巻後半から加速してきたゾンビ感の描写、そして、「いつの間に仲良くなったの？！」と突っ込みたくなるほどの、前田、吉岡、岩倉、ノイマンの微笑ましいやり取りです。

この作品は、息を呑むようなゾンビとの攻防の中に、見開き効果を自由に使って、心臓が止まるかと思うシーンを挟んでくるので、緊張感が絶えません。

筆者は2巻では特に、4人が街へ車で繰り出した際の、窓から飛び込もうとしてきたゾンビの描写が、一番印象的です。

呼吸や心臓が止まるだけでなく、全身が硬直しました！

このゾンビ描写は文章にできないので、ぜひ、皆さんには実際に読んで体感して頂きたいのですが、最初にゾンビの姿、表情のおぞましさ、そして、その衝撃から少し落ち着いて、ゾンビの服装などに目が移ると、これまた「ああ人間だったんだな…」と痛感するもので…色んな意味で衝撃を受けます。

決してすごくグロテスクなわけではないのですが、グロ以外の部分の表現でかなり衝撃を受けます。

シーンの描き方とか、ゾンビの姿とか…。

とにかく表現の面ですごい！

そして、やはり4人の絆…！

1巻のはじめでは、吉岡、岩倉、ノイマンの3人ですら険悪なムードだったのに、いつの間にか前田を入れて4人、昔からの幼馴染かのような雰囲気を出しています！

ベタベタしているわけではないのに、さり気なくお互いを気遣っていることが感じ取れるし、なんかもう、一つのチームというかんじで、見ていて非常に微笑ましいです！！

きっと、読めば誰もが応援したくなると思います。

この4人のチームプレーは、『アポカリプスの砦』の大きな魅力ではないでしょうか。

そして、一ツ兜の、2秒先の未来が見えるという能力が今後どのように活躍するのかも見物です。

この『アプカリプスの砦』という作品は、ゾンビや世界の終末、デスゲーム系でよく登場するエロの描写が無く、グロテスクな表現も控えめでありながら、しっかりと鳥肌が立つ雰囲気が味わえます。

スリラー漫画初心者や女性にも全力でおススメできる作品です！

人間が感染によってゾンビとなり、瞬く間に世界の様相が変わる、という王道を行くゾンビ漫画ですが、どうやら、ゾンビたちには、他の作品ではあまり見られないような特徴があるようです。

この漫画ならではのゾンビとその表現力、そしてキャラクターにも大注目です！

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